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HOME 分析事例集 二酸化ケイ素(SiO2)の構造解析


二酸化ケイ素(SiO2)の構造解析
ラマン散乱分光法による事例


要旨
 二酸化ケイ素(SiO2)は一般的なガラスの主成分として、種々の材料に用いられています。その適用範囲は半導体材料における絶縁膜、液晶ディスプレイの基板材料、光学材料、医療機器から装身具に至るまでとても幅広いものです。しかし、非晶質であるガラスとしてのSiO2の構造解析は非常に困難です。以下はガラス中においてSiO2が環状に結合することに着目し(Fig.1)、ラマン散乱分光法によるガラスの構造解析例の紹介です。


Fig.1 ガラス中におけるSiO2の環状構造の概略図

 石英ガラスのラマンスペクトルとその主な帰属をFig.2に示します。それぞれのバンドのピーク分離を行い、その強度や半値幅よりガラスの構造解析が可能です。また、OHやHHの伸縮振動バンドに着目することにより、SiO2中のHの存在状態を分析することも可能です。


Fig.2 石英ガラスのラマンスペクトルと主なバンドの帰属

 単結晶石英のラマンスペクトルをFig.3に示します。結晶においては長距離秩序によるフォノンバンドが観測され、構成元素が同一にもかかわらずFig.2のガラス状態のスペクトルとは著しく異なります。


Fig.3 単結晶石英のラマンスペクトル

参考文献
C.J.Brinker,D.R.Tallant,E.P.Roth and C.S.Ashly ,J.Non-Cryst.Solids,82,117(1986)


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