プラスチック容器の表面金属汚染評価(C0227)
XRFによる高分子材料中不純物の組成・分布評価
概要
XRFは構成元素の組成及び分布を評価する分析手法です。特徴として測定に際して特殊な前処理が不要であり、1.2mm~数cmの広範囲において、非破壊で測定できる点が挙げられます。
XRFによる元素分析事例として、薬品保存容器の高分子材料に含まれる金属成分に着目して測定を行い、保管期間中に容器表面に付着した金属汚染について調査した事例をご紹介します。
データ
サンプル概要
XRF点分析結果
XRF面分析結果
薬品保存容器の側壁を切り出して断面を作製し、XRF面分析を行いました。
XRF点分析で新品・保管品ともに検出されたTiは断面内で均一に分布していることから、高分子材料に含有している成分由来であることが確認されました。
また、保管品のみから検出された金属成分であるFeは容器外側の表面付近にのみ分布しており、汚染として容器外側から付着していたことが確認されました。
MST技術資料No. | C0227 |
掲載日 | 2012/09/20 |
測定法・加工法 | [XRF]蛍光X線分析法
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製品分野 | 医薬品 化粧品 日用品
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分析目的 | 組成評価・同定 組成分布評価
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