薄いカーボン膜の深さ方向分析(C0374)
ダイヤモンドライクカーボン(DLC)やグラフェンの深さ方向分析が可能
概要
TOF-SIMSは深さ方向に質量スペクトルの取得が可能であるため、各層の定性を行うことで非常に薄い層の成分の解析が可能です。
本事例では、ハードディスクを深さ方向に分析を行いました。その結果、表面に形成されるダイヤモンドライクカーボン(DLC)層は2層構造となっており、表面側では窒素が含まれるC層、奥側でCのみの層となっていることが分かりました。この方法を応用して、グラフェン膜の深さ方向分析も可能です。
データ
注;深さ方向への換算は、Crのスパッタレートを用いております。ただし、実際には各層によってスパッタレートが異なるため、界面位置には不確かさを伴います。