IGZO膜へのTi拡散評価(C0329)
SSDP-SIMSによる高濃度層の影響を避けた測定
概要
IGZO膜はディスプレイ用TFT材料などに利用される酸化物半導体材料です。IGZO膜中に金属元素が拡散するとTFT特性が劣化することが懸念されるため、IGZO膜を用いたデバイス特性および信頼性評価には膜中の金属濃度を精度良く測定する必要があります。
SSDP-SIMSを用いて金属電極の反対側からIGZO膜中のTi濃度を評価した事例をご紹介します。
データ
サンプル概要
IGZOをスパッタで成膜後、Tiを成膜して2種類の条件で熱処理を行いました。(500℃、600℃)
データ
SIMS分析により熱処理温度が上がるにつれ、IGZO膜中へのTiの拡散が進んでいる様子が見られました。
MSTでは基板側からSIMS測定を行うことによって膜中への拡散を高精度に測定することが可能です。