雰囲気制御&冷却下でのTEM分析(B0156)
雰囲気制御下での処理 クライオ加工 冷却 TEM: 透過電子顕微鏡法他
概要
大気に暴露すると変質してしまうリチウムイオン二次電池材料や、加工・観察時の熱で変質する有機系材料等の試料は、通常の環境下でTEMを用いて構造を観察することは困難です。
弊団では雰囲気制御によって大気暴露を抑え、更に冷却して加工・観察・分析を行うシステムを整備しておりますので、試料本来の構造を保ったままTEM薄片試料を作製し、観察・分析することが可能です。
サンプル受領から観察までの流れ
データ
リチウムイオン二次電池の電解質成分であるエチレンカーボネート(EC)やLiPF6は、熱的安定性が低く、比較的低い温度で溶融・熱分解してしまうことが知られています。
また、リチウムは大気に暴露すると容易に酸化し炭酸塩等を生成します。
この様な不安定な材料でも冷却して薄片化加工を行い、真空を維持したままで加工⇔観察装置間の移動を行うことで、大気暴露と熱による変質を抑えた断面TEM/SEM観察が可能です。