スマートフォンケース内の液体評価(C0435)
GC/MSによる液体成分のノンターゲット分析が可能です
概要
スマートフォンケースに液体を入れた商品が販売されていますが、この液体が漏れて化学火傷等の皮膚障害事故や、異臭により体調不良を訴える事故が発生しています。これを受けて2016年4月に国民生活センターから注意喚起がなされ、場合によっては成分を変更した液体が使用されています。
ここでは注意喚起がなされる前に市販されたケース内の液体についてGC/MSでノンターゲット分析を行いどのような成分が入っているか調査しました。
データ
スマートフォンケース内の液体のGC/MS測定結果(TIC)
結果概要
主要なピークとして、C9~C12の脂肪族炭化水素と脂環式炭化水素が検出されました。
その他のピークの多くは、マススペクトルからイソパラフィン系炭化水素と推定しました。
含有が推定されたDecalineは、GHS分類で皮膚腐食性・刺激性の区分は1A(腐食性物質)です。
GC/MSは、含有されている成分を推定できるノンターゲット分析が可能です。