薄膜表面処理後の仕事関数評価(C0382)
ITO表面プラズマ処理後のUPS分析
概要
半導体デバイスでは、構成される各種材料の仕事関数の組み合わせにより、その性能が大きく左右されます。このため、表面処理や表面修飾等によって仕事関数を制御しようとする試みがなされており、それらの効果を検証することは重要です。
本資料では、有機ELや太陽電池等の電極材料として用いられるITO(SnドープIn2O3)について、表面プラズマ処理前後での仕事関数変化をUPS分析により評価した例をご紹介します。
データ
ITO表面をプラズマ処理することで、試料表面における付着有機汚染の除去や電荷分布の変化等の影響により、仕事関数が増加すると言われています。
未処理及びプラズマ処理※直後のITO表面についてUPS測定を行い、仕事関数の変化を捉えることができました。
プラズマ処理後ではEk(min)に変化が見られ、仕事関数が増加する傾向が確認されました。
その他の表面修飾や表面処理等によっても仕事関数の変化が生じることが予想され、それらの評価にはUPS分析が有効と考えられます。
MST技術資料No. | C0382 |
掲載日 | 2015/05/28 |
測定法・加工法 | [UPS]紫外光電子分光法
|
製品分野 | 電子部品 太陽電池 ディスプレイ
|
分析目的 | その他
|