クライオSEMについて(B0192)
クライオ加工 冷却 SEM:走査電子顕微鏡法
液状試料の構造を観察するには、試料本来の構造を維持した状態で一連の分析をする必要があります。
クライオSEMでは、試料を急速凍結して割断面を作製することで、試料構造を観察することができます。
さらにFIB加工による断面作製技術を組み合わせることで、より詳細な内部構造の情報を得ることが可能です。
クライオ-SEM
長所
- 試料本来の構造を維持したまま観察が可能
- 簡便に広範囲の構造情報を取得可能
短所
- 平坦な断面作製ができない
- 10μm以下の微細粒子はへき開せず、外形のみの観察となる
クライオ-FIB-SEM
FIB断面作製の長所
- ナノオーダーで狙った位置の平坦な断面の作製
- 粒子径・分布情報の可視化
- 水分昇華によるゲル構造の可視化
割断ではへき開されない粒子・形態による成分の区別が難しい粒子も、FIBを用いて断面を形成してSEM観察することで明瞭に区別できます。