カールフィッシャー滴定法

Karl Fischer titration

装置外観

カールフィッシャー滴定法の
詳細はこちらもご覧ください。

特徴

カールフィッシャー滴定法は化学反応を利用して試料中の水分を定量する手法です。
カールフィッシャー滴定法には、“電量滴定法”と“容量滴定法”の二つの滴定方法があり、ここでは電量滴定法を紹介します。電量滴定法は、微量な水分を測定するのに有効な手法です。

  • 数ppm~数%程度の水を定量することが可能。
  • 電解液に溶けないような固体サンプルも定量可能。

測定可能範囲

原理

電量滴定法で出来ない例: 化粧水、食品など

適用例

  • アルコールなどの溶媒中に含まれる水分の定量
  • 二次電池等の材料に含まれる水分の定量
  • イオン液体中の水分の定量
  • 紙や繊維などに含まれる水分の定量
  • 樹脂加熱時に発生する水分の定量
  • グリース中に含まれる水分の定量

原理

カールフィッシャー反応

カールフィッシャー反応(1)と呼ばれるヨウ素と水が1モルずつ反応することを利用して水を定量します。

原理

電量滴定法

電量滴定法では、電解セル陽極液のヨウ素イオンを電気分解させてヨウ素を発生させます。ヨウ素は電気量に比例して生成し、ヨウ素と水は1:1で反応するため、滴定に要した電気量から水分量を求めることが出来ます。また、測定の終点は分極電圧の急激な変化を利用して検出しています。検出電極には一定の電流が流れており、水分が多いと分極電圧が上昇します。よって、カールフィッシャー反応が進み、水分が減少すると分極電圧が低下していき、測定開始時の電圧以下になるところを終点としています。

原理

データ例

直接導入法

大気暴露によるメタノールの吸水量の評価。(室温25℃、相対湿度50%)
*30mLビーカーにメタノール30mL注ぎ経時変化を確認した結果。

原理

加熱気化法

ポケットティッシュ中の水分量の評価。(300℃加熱)
*ティッシュを一定のサイズに切断して、測定した結果。

原理

データ形式

  • PDFファイル: 数値データ

仕様

測定可能形態 液体、固体
測定必要量(液体) 最低5mL程度
測定可能サイズ(固体) 直径13mmφ、高さ15mm(固体)以下
※バイアルサイズ:直径13mmφ×高さ30mm

必要情報

  1. 分析目的/測定内容
  2. 試料情報
    (1)試料数・形状・組成
    (2)試料種、試料含有成分(SDSシートなど)
    (3)試料到着日
    (4)注意事項
  3. ご希望納期

注意点

以下の成分や材料を含む場合、評価が困難な可能性があります。

  • 酸化還元物質などのヨウ素又はヨウ化物イオンと反応するもの
  • 電解液に含まれる成分と反応するもの。(カルボニル化合物、低級脂肪酸、シラノール類)
  • 潤滑油などのオイル

カールフィッシャー滴定法の詳細はこちらもご覧ください。

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