OBF STEM:Optimum Bright-Field STEM法
概要

OBF STEM法とは分割型STEM検出器の各セグメントで取得した複数のSTEM像に対し、重み付けを伴う周波数フィルタを施し、セグメントごとに異なる空間周波数成分を適切に強調した像を統合することで1枚のSTEM像を再構築する手法です。
検出信号を効率よく活用できるため、電子線照射量が少ない条件でも低ノイズ・高コントラストで構造を可視化できる点が特徴です。

得られたSTEM像


OBF STEM像
データ例
電子照射に弱い材料であるLiFePO4に対して、HAADF-STEM法とOBF STEM法での原子カラム像を比較しました。
HAADF-STEM法では電子の散乱角度が小さいリチウムや酸素のサイトが検出できていません。
一方、OBF STEM法では電子線照射量を抑えた条件で材料にダメージを与えることなく、原子カラムを確認することができます。
LiFePO4のHAADF-STEM像(左図)およびOBF STEM像(右図)



適用例
- 二次電池材料の結晶構造確認
- 金属有機物構造体(MOF)の結晶構造確認
- グラフェンや遷移金属ダイカルコゲナイドなどの二次元材料の結晶構造確認
- ゼオライトなどの水処理材料の結晶構造確認