プロフィール
氏名
入団年
性別
所属
出身学科
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O.N.
2015年
男性
TEM(透過電子顕微鏡)、STEM(走査透過電子顕微鏡)を用いた構造解析
工学府 生命工学専攻
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仕事について教えてください!
仕事内容
TEM(透過電子顕微鏡) ならびにSTEM(走査透過電子顕微鏡)という装置を使って、お客様からお預かりしたサンプルの形状・構造を調べるグループに在籍しています。
私は主に、技術営業と装置メンテナンスを担当しています。技術営業では、問い合わせ頂いたお客様を訪問して打ち合わせし、目的や予算をもとに現場と相談して最適な分析プランを提案しています。また、受注~納品においてお客様と現場を繋ぐ架け橋となり、正確かつスムーズに分析が進むようサポートします。それ以外では、MST主催の分析セミナーで講師を担当することもあります。メンテナンスでは、安定して分析業務を進められるように、予防保全計画を立て、装置メーカーとの折衝を行っています。また、自分たちが使用している装置の構造を理解するため、そして、費用削減のために、メンテナンスの内製化を進めています。
仕事のエピソード
分析をデザインできることがやりがいです。私が担当するTEMという手法は、前処理、加工、測定の3工程から成り、それぞれチームに分かれてリレーのように1つの分析を進めます。分析目的を果たす上で大切なことは、測定によって知りたい情報が得られるのか、そして、測定可能なサンプルをつくれるのか、ということです。いくら提案できる測定法があっても、サンプルメイクが不可能であればデータは取得できません。その逆も然りです。私は1-5年目で各工程の仕事をする機会があったため、そのとき得た経験を活かし、現場が悩まず工程を進められるよう分析をデザインし、お客様に提案することを心がけています。理想と現実にギャップがあるまま進めてお客様に迷惑をかけることはできませんが、一方で現場の負担も極力軽減したいと考えています。道筋を具体的にイメージし、懸念点など伝えるべきところははっきり伝え、滞りなく分析が進んだときに、仕事のやりがいを感じます。
ある1日の過ごし方
<お客様訪問の日>
8:45 |
始業。メールをチェックする。
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9:00 |
資料を印刷したり、お客様への説明内容を考えたりと出張準備を行う。
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11:00 |
社用車で出発する。
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12:00 |
途中のレストランやカフェで昼食休憩をとる。
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13:00 |
お客様を訪問する。データ説明や新規依頼の打ち合わせを行う。 |
16:00 |
社用車でMSTへ戻る。車内で出張報告の下書きを作成する。
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17:00 |
お預かりしたサンプルを分析現場に渡し、出張報告の続きを書く。 |
18:00 |
関係する現場担当者に打ち合わせ内容をメールで展開する。
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18:30 |
メンテナンス関係の予定調整や、翌日の出張準備を行う。 |
19:30 |
業務終了。徒歩で寮に帰宅する。
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先輩のキャリアパス
2015年 |
入団後、新人研修を経てFIB-TEMチームに所属。
前処理、加工を行うサンプルメイクを担当する。
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2016年 |
公益事業のイベントにスタッフとして参加する。(2016年、2018年に参加。)
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2017年 |
同チーム内で、サンプルメイクから測定担当に異動。また、測定装置のメンテナンス担当となる。 |
2019年 |
FIB-TEMチームの技術営業担当を兼任する。
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仕事以外のことも教えてください!
先輩がMSTを志望した理由
受託分析機関のエンジニアとして幅広い材料を評価して腕を磨ける環境があること、また、働いている人の雰囲気に惹かれて志望しました。
大学時代の専攻
私は生命工学を専攻しており、ウイルスの不活化方法とメカニズムを調べていました。電圧印加や紫外線照射によりウイルスを処理できるデバイスを作成し、不活化したウイルスの成分を質量分析装置で調べ、不活化効率と酸化ダメージの関係を研究しました。
休日の過ごし方
寮から渋谷や新宿までのアクセスがいいため、都内にいる友人と買い物や食事に出かけています。また、サウナによく行きます。都内にはたくさんの優良銭湯があるため、開拓を進めているところです。MST近辺には都内屈指のコストパフォーマンスを誇る銭湯がありますよ!
最後に!
皆さんへのメッセージ
研究や就職活動で日々忙しく過ごされていることと思います。私は自己分析を進めた結果、分析技術の分野で、分析装置メーカーや品質保証ではなく、受託分析というスタイルで自分を磨きたいと思い、MSTに入団しました。5年間働いて思うことは、その仕事で必要な知識に興味が持てないと辛い、ということです。仕事を始めると、「いくらお金が貰えるからと言って、これを毎日やるのは嫌だなあ・・・」と思ってしまうこともありました。しかし、それは枝の部分であって、辿れば自身が最も興味のある幹に繋がっている、と考えたら意欲的に頑張れました。そして、地道に向き合い続け、ときには「これがやりたい」とアピールすることで、幹の方に近づき、仕事の面白みを深めることができています。なので、いろいろと焦ってしまうこともあるかと思いますが、時間の許す限り、自分にとっての幹が何なのか探してみてください。