特徴
IP法は、エネルギーおよび方向を揃えたイオンビームを試料に照射したときに試料表面から試料原子が弾き飛ばされるスパッタリング現象を利用して、試料表面を削り取る方法です。CP法(Cross-section Polish)とも言われます。
イオン種は通常試料との化学反応の心配のない希ガス(MSTではAr)が用いられます。加工面のAES分析では遮光板成分(Ni,P)は検出下限以下でした。
- 広域(約500μm~1mm)断面加工が可能
- 機械研磨ダメージの影響がない
- 表面汚染がほとんどない
- 大気非暴露、冷却加工が可能
適用例
下記観察・分析用の試料作製に適しています。
- 硬さの異なる積層膜の断面観察
- 界面で剥離が起こる膜の断面観察
- 結晶粒(EBSD)観察
- FIB加工(TEM観察用)・AES分析
原理
IP法は、エネルギーおよび方向を揃えたイオンビームを試料に照射したときに試料表面から試料原子が弾き飛ばされるスパッタリング現象を利用して、試料表面を削り取る方法です。
イオン種は通常試料との化学反応の心配のない希ガス(MSTではAr)が用いられます。加工面のAES分析では遮光板成分(Ni,P)は検出下限以下でした。
データ例
カードエッジコネクタについてIP加工後、反射電子像観察を行いました。
IP法と機械研磨法で作製した断面の反射電子像観察を行いました。
IP法ではCu結晶粒が明瞭に観察され、研磨キズもありません。