[RBS]ラザフォード後方散乱分析法

RBS:Rutherford Back-Scattering Spectroscopy

特徴

RBSは固体試料にイオンビーム(H+,He++)を照射し、ラザフォード散乱によって後方に散乱されてくるイオンのエネルギーおよび強度を測定する手法です。
散乱されたHeイオンの運動エネルギーを測定し、衝突した原子の質量数を調べることで分析サンプルの成分や層構造を評価することができます。

特徴

また、固体試料にHeイオンを入射して前方に散乱されたHイオンを測定することで、サンプル中の水素濃度を評価することも可能です。この測定手法が水素前方散乱分析HFS(Hydrogen Forward-Scattering Spectroscopy)です。反跳粒子検出法(ERDA:Elastic Recoil Detection Analysis)とも呼びます。

特徴
  • BからUまでの元素の分析が可能(HFSによりHも可)
  • 標準試料を用いることなく定量分析が可能
  • 深さ方向の組成分布が得られる
  • 他手法で得られた膜厚情報より、密度の算出が可能
  • 重元素ほど感度がよく、精度が高くなる傾向にある
  • 非破壊分析

適用例

  • 構成元素の組成評価
  • 注入量(ドーズ量)評価
  • 密度評価

原理

Heなどのイオンを加速して固体表面に照射すると、一部のイオンは試料中の原子によって弾性散乱されます。散乱イオンのエネルギーは衝突した原子の質量数と表面からの位置(深さ)に依存しますので、このエネルギーを分析することにより薄膜を構成する元素の同定と深さ方向の組成を調べることができます。定量に用いる散乱断面積や試料中のエネルギーロス(阻止能)などのデータの信頼性が高いため、標準試料を用いることなく深さ方向組成分析が可能です。

原理

RBSで得られる情報

深さ方向情報

高エネルギーの入射イオンが固体中を進むとき、主として電子との相互作用により、進入距離に応じてエネルギーが失われます。これを固体の側から表現して阻止能といいます。この失われるエネルギー量は、一般的に構成元素の原子番号の増大とともに大きくなります。RBS分析では、膨大な実践的理論的データから得られた各元素の阻止能より、失うエネルギー量から深さ情報を得ることができます。

元素情報

入射イオンの散乱前後のエネルギー差により、衝突相手(固体試料中の標的原子)の種類を判別できます。これは、標的原子との衝突前後での入射イオンのエネルギー差が、標的原子の質量に依存するためです。

濃度情報

散乱イオンの強度は標的原子の濃度に比例し、入射イオンが散乱される確率は標的原子の原子番号の2乗に比例します。すなわち、散乱イオンの強度から試料の濃度情報を得られます。RBSスペクトルの強度は散乱される確率に比例するため、同じ濃度でも重元素ほど検出感度が高くなります。

データ例

RBS WSi/SiO2/Si基板の分析事例

RBS WSi/SiO2/Si基板の分析事例

RBS/HFS SiOC/Si基板の分析事例

RBS/HFS SiOC/Si基板の分析事例

データ形式

  • PDFファイル: プロファイル
  • Excelファイル: 数値データ

仕様

検出可能元素 BからUまでの元素(HFSによりHも可)
試料サイズ 10mm × 10mm (HFSを併用する場合は20mm × 20mm)
検出深さ ~1μm (構造や材料による)
検出下限 0.1~5atomic% (元素や構造による)

必要情報

  1. 目的/測定内容
  2. 試料情報
    (1)数量、予備試料の有無など
    (2)構造、形状、層構造、各層の膜厚、含有元素(%オーダー含まれるもの)、注入条件など
    (3)注意事項
  3. 納期
    (1)ご希望の速報納期
    (2)注意事項
  4. その他の留意点

注意点

  • 本手法は再委託によるサービスです。
  • 以下の場合は、評価に悪影響を及ぼす場合があります。
    ・試料表面や界面に凹凸がある場合
    ・質量が大きいほど質量分解能が悪くなるため、質量の近い重元素を含有している場合
  • パターンを形成している試料の場合、測定が困難です。

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