EMS : Emission Microscopy
[EMS]エミッション顕微鏡法の
分析事例はこちらからご覧ください。
特徴
EMSは、半導体デバイスの異常動作に伴い発生する微弱な発光を検出することで、故障箇所を迅速に特定できる手法です。EMMS、PEM、EMIとも呼ばれます。
- 測定波長領域(可視域から近赤外域)に対して透明な材料のみ評価可能
- クラック・結晶欠陥・ESDによる酸化膜破壊・Alスパイクによるショートなどの内部の欠陥を低損傷で捉えることが可能
MST所有装置の特徴
- 高電圧電源(2000V仕様)による高耐圧デバイスの測定が可能
- スーパーインポーズ機能による高解像度パターン像と発光像の重ね合わせが可能
- 裏面観察光学系を用いた裏面エミッション測定が可能
- 4台のマニュアルプローバを暗箱内に設置
- B1500A(半導体パラメータアナライザ)との接続で精密な電圧・電流制御が可能
- 検出器に1024×1024画素の高解像度冷却CCDカメラ及び近赤外で高感度のInGaAsカメラを搭載
適用例
異常箇所(リーク箇所)の特定
- Siパワーデバイス(トランジスタ・MOSFET・IGBT・サイリスタなど)
- SiCパワーデバイス(ショットキーバリアダイオード・MOSFETなど)
- GaN発光素子・GaNデバイス(LD・LED・HEMTなど)
- 有機EL素子
- MEMS(圧力センサ・加速度センサなど)
原理
発光源としては、空間電荷領域でのキャリアの電界加速、電流集中、F-Nトンネル電流など電界加速キャリア散乱緩和発光によるもの、pn接合順方向バイアス、ラッチアップなどバンド間キャリア再結合発光によるもの、配線間ショート、配線の細りによる抵抗増大による熱放射などがあります。
酸化膜リーク
バイアス印加時に電子正孔対が生成され、マイクロプラズマが発生する。
ホットキャリア発生
バイアス印加時にドレイン近傍に電子正孔対が生成され、発光する。
データ例
Si MOSキャパシタ 表面エミッション像
Si IC 裏面エミッション+IR重ね合わせ像
GaN高周波デバイス測定事例
データ形式
- TIFFファイル: 生データ
※必要な場合は別途ご相談ください。
- JPEGファイル: 処理データ
※処理データは試料名・印加条件・倍率(スケールバー)などの記載を行います。
仕様
搬入可能試料サイズ |
最大直径300mmφ、最大高さ約50mm(200mmφまで) |
測定可能領域 |
直径200mmφ (試料サイズが大きい場合制限あり) |
検出深さ |
0.8倍では数百μm、100倍では十μm程度 |
倍率 |
対物レンズ:×0.8,×5,×20,×100 |
検出波長範囲 |
400~1600nm |
発光箇所の位置精度 |
約1μm |
最大印加電圧 |
2000V(カーブトレーサ)、200V(半導体パラメータアナライザ) |
必要情報
- 目的/測定内容
- 試料情報
(1)数量および予備試料の有無など
(2)プロービング位置・定格値(耐圧)・pn型の区別・Si基板厚(裏面エミッションの場合)・電気測定結果(I-Vカーブ)など
(3)注意事項
- 納期
(1)ご希望の速報納期
(2)注意事項
- その他の留意点
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