SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry
[SIMS]二次イオン質量分析法の
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特徴
イオンを試料表面に入射させると、試料表面からは電子・中性粒子・イオンなど様々な粒子が放出されます。SIMSは、これらの粒子のうちイオンを検出し、各質量における検出量を測定することで、試料中に含まれる成分の定性・定量を行う手法です。
- 高感度(ppb~ppm)
- HからUまでの全元素の分析が可能
- 検出濃度範囲が広い(主成分元素から極微量不純物まで)
- 標準試料を用いて定量分析が可能
- 深さ方向分析が可能
- 数~数十nmの深さ方向分解能での評価が可能
- 数μm角までの微小領域の測定が可能
- 同位体分析が可能
- 破壊分析
適用例
- イオン注入元素の深さ方向への分布評価
- 積層膜界面の汚染や膜中不純物の評価
- III-V族化合物半導体の組成評価
- 半導体中不純物元素の二次元分布・三次元分布評価
- 各種金属材料・無機材料・炭素材料・有機材料の評価
原理
酸素やセシウムなどのイオン(一次イオン)を試料表面に照射すると試料表面近傍の原子は攪拌され、一部が真空中に飛び出してきます(スパッタリング)。
飛び出してきた粒子のうちイオン(二次イオン)を質量分析することで、試料中に含まれる成分の定性・定量を行います。
データ例
濃度(atoms/cm3) :1立方cmあたりの原子数
二次イオン強度(counts/sec) :1秒間に検出した二次イオン数
深さ方向分析:SiC中N、Al、P濃度評価
深さ方向分析:Si中B、F濃度評価
面分析・三次元分析
任意の平面及び、断面方向の不純物濃度分布を可視化できます。
データ形式
- PDFファイルおよびProfile Viewer (.PRW)※形式: プロファイル
- Excelファイル: 数値データ
※Profile ViewerファイルはMSTより配布しております「Profile Viewerソフト」にて閲覧・加工が可能となります。
仕様
検出可能元素 |
HからUまでの全元素 |
搬入可能試料サイズ |
最大W 40mm × L 40mm × H 5mm
※必要に応じて、割断させていただくことがあります。 |
測定可能領域 |
数~500μm角程度 |
検出深さ |
数nm~ |
検出下限 |
ppb~ppm (元素・測定条件により変動) |
質量分解能(m/Δm) |
~10,000 |
必要情報
- 目的/測定内容
- 試料情報
(1)数量、予備試料の有無など
(2)構造、形状、積層情報、各層の膜厚、パターンおよび周辺の絶縁物の有無、注入条件など
(3)注意事項
- 納期
(1)ご希望の速報納期
(2)注意事項
- その他の留意点
注意点
以下のような試料の場合、評価に悪影響を及ぼす場合があります。
- 試料表面凹凸の大きい試料
- 脱ガスしやすい試料
- チップ状試料およびパターンが形成されている試料
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