蛍光寿命測定

装置外観

蛍光寿命測定の分析事例はこちらからご覧ください。

特徴

物質に光を照射し、励起された電子が基底状態に戻る際の過程の一つに発光(フォトルミネッセンス)があります。そのうち、パルスレーザーにより物質を瞬間的に励起し、発光の減衰時間を測定する手法が時間分解フォトルミネッセンスと呼ばれるものであり、得られたスペクトルを解析することにより、蛍光寿命を算出します。

物質の蛍光寿命を測定することにより発光過渡現象をよりダイナミックに把握できます。このため、蛍光寿命測定は有機EL材料などの有機材料、太陽電池、光触媒、生化学等の物性研究における有効な手段の一つです。本装置では、ピコ秒レーザーと分光器及びストリークカメラを組み合わせることにより、ナノ秒やマイクロ秒スケールの時間分解フォトルミネッセンス(PL)スペクトル測定、及び、蛍光寿命測定が可能です。

適用例

  • 有機EL材料
  • 蛍光材料
  • タンパク質
  • ペロブスカイト材料

等の発光材料の蛍光寿命測定、時間分解蛍光及びりん光スペクトル評価

原理

物質に光(紫外・可視光)を照射すると、物質はその光の一部を吸収します。光の吸収により、安定なエネルギー状態(基底状態)にあった電子は、一時的に高いエネルギー状態(励起状態)へと遷移します。励起された電子が基底状態に遷移する際に発光が生じることがあり、フォトルミネッセンス(PL)や蛍光・りん光等と呼ばれます。この励起状態から基底状態へ戻る時間は材料や遷移過程にもよりますが、ナノ秒(10-9秒)やマイクロ秒(10-6秒)台など、非常に短い時間となっています。

蛍光寿命測定は、励起光源で試料を励起し、試料から生じる光を分光・検出することにより行います。本装置では励起光源としてパルスレーザーを、検出器として高い時間分解能を有するストリークカメラを採用しており、遷移時間が非常に短い場合であっても特定波長領域の発光を一斉に観測することが可能です。

ストリークカメラで取得した像からスペクトルに変換して得られる発光減衰曲線についてピークフィッティングを行い傾きを算出することにより、蛍光寿命を算出します。

蛍光寿命測定の原理

装置構成

蛍光寿命測定の原理
  • 光電面に入射した光は光子数に比例した数の光電子に変換されます。
  • ストリークカメラのストリーク管内で強い電界をかけることで、光電子群を空間方向に分離し(掃引)、
    これをMCPで増幅することでストリーク像が得られます。

データ例

  • スペクトルとフィッティング例(芳香族炭化水素系蛍光材料)

  励起波長:355nm、使用蛍光波長:約400~440nm

蛍光寿命測定のデータ例

データ形式

  • プロファイル:PDF(.pdf)
  • 数値データ :(.xlsx)など

仕様

測定可能形態 液体、薄膜、粉体 ※可視光で発光する材料のみの対応となります。
測定可能サイズ 液体の場合:10mL以上、薄膜の場合:15mm角以上、粉体の場合:30mg以上
測定領域 4mmφ以上
蛍光寿命
評価可能範囲
数十nsec~数msec 程度
励起光波長 532nm、355nm、266nm及び210~340nm、370~419nm (波長可変装置使用)
波長可変装置は励起光強度が低下するため、発光し難い材料の測定では使用不可。
観測可能発光波長 300~850nm
測定温度 室温及び77K

必要情報

  1. 分析目的/測定内容
  2. 試料に関する基本情報
    (1)試料数
    (2)試料種(溶液、薄膜、粉体)
    (3)溶媒、基板の種類など
    (4)ご希望の励起波長範囲、着目の発光波長、前処理方法(溶媒の種類等)
    (5)注意事項
  3. その他(安全性など)

注意点

  • 予備試料が必要な場合があります。
  • レーザーによる損傷が生じる可能性があります。
  • 粉体試料の場合は溶媒に溶かす場合があります。
  • 懸濁物質を含む溶液や多層構造の薄膜の場合、評価不可となる場合があります。
  • 前処理方法やサンプル状態により蛍光寿命が変動する可能性があります。

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てむぞう&ますみん

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