[GDMS]グロー放電質量分析法

GDMS:Glow Discharge Mass Spectrometry

GDMS装置外観

特徴

GDMSは固体試料中の元素について、微量成分(ppbオーダー)から主成分(%オーダー)まで同時に測定し、試料内に存在する70元素以上の半定量分析を行う手法です。各元素の相対感度係数(RSF)を使用して、測定元素質量濃度換算が可能です。

  • 標準試料がなくとも質量濃度換算が可能
  • 水素、希ガスを除くほとんどの元素の測定が可能
  • 導電性材料、半導体材料に加えて、補助電極を用いることで絶縁性材料の分析も可能
  • C,N,Oの高感度分析が可能(本装置のオプション)
  • 数十µm以上の深さ方向分析が可能
  • 同位体比測定が可能

適用例

  • 半導体材料中不純物の分析
  • リチウムイオン二次電池正極材料中の不純物分析
  • 高純度金属の純度評価
  • 金属膜中の不純物分析
  • セラミックス中の不純物分析

原理

Ar雰囲気下で、試料を陰極としてグロー放電を行います。Arガスが試料に衝突することにより試料構成元素がスパッタされます。スパッタにより放出された元素は、Arプラズマ中でイオン化されます。
イオン化された元素を二重収束型質量分析器で測定し、元素の定性分析及び質量濃度の算出を行います。

測定イメージ図

原理

測定元素

周期表

GDMSで測定可能な元素

InやTaは補助電極として使用するため、評価できない場合があります。

データ例

鉄鋼材料の不純物分析

鉄鋼材料の不純物分析

分析値はFeを100%とした時のRSF換算濃度です。
C,N,Oは装置オプションを使用していないため参考値となります。
「*」の元素は妨害イオンの影響を受けている可能性があります。

データ形式

  • PDFファイル

仕様

測定モード 半定量分析
必要サイズ/量 バルク試料 20mmφ~65mmφ 厚さ 0.2mm~35mm
      測定面は平坦であることが必要です。
粉末試料  0.5g程度
測定領域 8mmφまたは4mmφ
検出下限 10ppb~数ppm
測定元素 Li~U(希ガスを除く)
C,N,Oは装置オプションを使用することで評価可能です。

必要情報

  1. 分析目的
  2. 試料情報
     数量・予備試料の有無
     形状・組成・層構造・切断可否
  3. 測定元素(全元素、指定元素のみ)
  4. ご希望の検出下限
  5. 試料到着日
  6. ご希望の速報納期
  7. 試料取り扱いの注意事項

注意点

  • 試料の取り扱いは大気環境下で実施します。
  • 質量濃度換算は不純物レベルの元素が対象となります。
  • SDS(安全データシート)のご提供をお願いする場合があります。

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