UV-Vis:Ultraviolet Visible Absorption Spectroscopy
[UV-Vis]紫外可視分光法の
分析事例はこちらからご覧ください。
特徴
UV-Visは、波長ごとに分けた光を測定試料に照射し、試料を透過した光の強度を測定することで、試料の吸光度や透過率を求める手法です。
吸光度測定により、試料中の目的成分の定性・定量分析や、試料の波長特性の評価が可能です。
また、透過率測定では、試料中の成分に特有の透過特性を評価できます。
- 紫外~可視~近赤外領域(波長域約190nm~約3000nm)における吸収スペクトル・透過スペクトルの取得が可能。
MSTの特徴
- 食品分析など、前処理が必要な分析については、前処理から対応が可能。
適用例
- 溶液サンプル中に含まれる成分の定性・定量分析
- 膜サンプルの透過率測定
- 有機成分の吸収スペクトル測定
- 環境水中の濁度・色度測定
- 排水中の全窒素分析、全りん分析
- 多糖類の定量分析
- ビタミンCの定量分析
- 機能性成分の分析
原理
分光測定は試料に照射した光に対して、どれだけの光が出てきたか(試料がどれだけの光を吸収したか)を評価する方法です。
この時の入射光の強度I0 と透過光の強度I には、一般にLambert-Beerの法則と呼ばれる関係が成り立ちます。
吸光度が濃度に比例するため、標準試料を測定して検量線を作成することで、サンプル中の着目成分を定量することができます。
データ例
1,9-ジメチル-メチレンブルー(図1)溶液は、青色を呈しています。1,9-ジメチル-メチレンブルー溶液に硫酸基をもつヘパリン類似物質を加えると、この硫酸基と呈色反応を示し、溶液の色が青→紫に変化します(図2)。その様子を捉えたスペクトルを図3に示します。1,9-ジメチル-メチレンブルー溶液の580~650nmの2つの極大吸収がヘパリン類似物質の添加により下がり、新たに535nm付近に極大吸収を示す様子が分かります。
この反応を利用して、ヘパリン含有製剤に含まれるヘパリン量の評価等が可能です。
データ形式
仕様
測定可能形態 |
液体、薄膜 |
測定可能サイズ |
液体の場合、10mL程度
薄膜の場合、10~50mm角程度(測定範囲:中央付近) |
測定モード |
透過率測定・吸収スペクトル測定・吸光度測定 |
必要情報
- 分析目的/測定内容、含有成分
- 試料に関する基本情報
(1)試料数
(2)試料種
(3)ご希望の測定波長範囲及び測定モード
(4)注意事項
- その他(安全性など)
注意点
- 予備試料が必要な場合があります。
- 懸濁物質を含む溶液や多層構造の薄膜の場合、評価不可となる場合があります。
- 薄膜試料について、着目箇所が10mm角未満の場合、評価不可となる場合があります。
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