EBIC:Electron Beam Induced Current
[EBIC]電子線誘起電流の
分析事例はこちらからご覧ください。
特徴
SEM装置内で電子線を照射することで、試料内で正孔電子対が発生します。
通常は再結合して消滅しますが、空乏層など内部電界を有する領域で正孔電子対が生じた場合はキャリアが内部電界でドリフトされることで起電流として外部に取り出すことができます。
この起電流をEBIC(Electron Beam Induced Current)と呼び、SEM像と併せて取得することでpn接合の位置や空乏層の広がりを可視化することが可能です。
- pn接合部や結晶欠陥(転位、積層欠陥など)の評価が可能。
- SEM像と重ねることで、接合や結晶欠陥の位置を特定可能。
適用例
- パワー半導体のpn接合位置評価
- 太陽電池のpn接合位置評価
原理
概要
EBIC信号を測定することにより試料内部の電界構造(半導体の接合構造)に関する情報を得ることができます。結晶中に少数キャリアのライフタイムが短くなるような箇所に敏感で、転位や積層欠陥の位置も特定できます。
測定原理
試料に電子線を照射すると価電子帯の電子が励起され、電子・正孔対が生成します。通常、電子・正孔対は再結合して消滅しますが、試料の内部に電界がある場合には電界で加速されてドリフト電流を生じます。
データ例
プレーナ型パワーMOSの断面分析例
断面SEM像とEBIC像を重ね合わせることで、pn接合の位置を可視化しました。
CIGS薄膜太陽電池の断面分析例
多結晶薄膜材料で、結晶粒ごとの空乏層の広がりを可視化しました。
サンプルご提供:東京工業大学 山田明研究室
データ形式
仕様
搬入可能試料サイズ |
直径20mmφ×高さ20mm程度 |
測定可能領域 |
20mm×20mm程度 |
検出深さ |
数十nm~数μm(試料・加速電圧による) |
分解能 |
数十nm~数μm(試料・加速電圧による) |
必要情報
- 目的/測定内容
- 試料情報
(1)数量・予備試料の有無など
(2)分析箇所・領域・層構造・膜厚・電極および回路 など
(3)注意事項
- 納期
(1)ご希望の速報納期
(2)注意事項
- その他の留意点
注意点
- 試料加工および観察により、試料が変質・変形することがあります。
- 分析時にハイドロカーボン等の付着があります。
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