HPLC:High Performance Liquid Chromatography
[HPLC]高速液体クロマトグラフ法の
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特徴
高速液体クロマトグラフ法(HPLC)はクロマトグラフ法の一種に分類され、液体中の成分を固定相と移動相の相互作用の差を利用し分離・検出する手法です。
測定対象に応じて分離方法・検出器を選択することで、低分子~高分子、低極性~高極性化合物まで様々な有機化合物の定性・定量が可能です。
- 有機酸のような高極性で比較的低分子な化合物も分析可能
- 脂質など低極性化合物も分析可能
- ポストカラム法を用いることで、分離しきれなかった夾雑成分の影響を除くことが可能
- 高分子の定量および分子量分布測定が可能
適用例
- 食品中機能性成分の定量分析
- 食品や工業製品中の有機酸やアミノ酸の定量分析
- 脂質や脂肪酸の定量分析
- 単糖、多糖の定量分析
- ポリマーの定量分析
- ポリマーの分子量分布測定
原理
カラム分離
液体(または溶液化した)サンプルを、カラムに導入します。サンプル中の各成分はカラム内で固定相と移動相に対する相互作用(保持力)の差によって成分ごとに分離されます。HPLCでは移動相に緩衝液、水、アセトニトリルなどの極性溶媒からヘキサン、クロロホルムなど低極性の溶媒を用いることができるため、カラムとの組み合わせにより様々な分離方法の選択が可能です。
検出器
PDA (Photo Diode Array)検出器
成分が通過すると光が吸収されることを利用して検出します。紫外可視領域(190~800nm)の吸収スペクトルとなります。
蛍光検出器
励起光が当たっている部分に成分が通過したときに発生する蛍光(250~900nm)を検出します。
ELS(Evaporative Light Scattering )検出器
カラム溶出液をガスを用いてネブライザーで噴霧し微小な液滴とした後、加温により溶媒を蒸発させます。溶媒を蒸発させた成分粒子に光を照射し、生じる散乱光を検出します。
RI( Refractive Index )検出器
成分が通過した時に屈折率が変化することを利用して検出します。
データ例
DNPH誘導体化アルデヒド類の分析(PDA検出器)
クロマトグラム(波長:360nm)
ピーク面積から定量値の算出が可能です。
三次元クロマトグラム(波長:210~400nm)
成分の保持時間、吸収波長、ピーク強度の3つを軸にして三次元のクロマトグラムで表すことができます。
データ形式
- PDFファイル
- 数値ファイル(クロマトグラムデータ)
仕様
測定可能形状 |
液体、溶液化したもの、溶媒に溶かすことができるもの |
測定必要量 |
数mL |
波長範囲 |
PDA検出器: 190~800 nm
蛍光検出器: 励起光:200~850nm 蛍光:250~900nm |
波長精度 |
±1nm |
検出下限 |
数ppm~数百ppm程度(検出方法により異なる) |
必要情報
- 目的/測定内容
- 試料情報
(1)数量、予備試料の有無など
(2)状態(薄膜・粉末・溶液など)、量、溶液調整が必要な場合は溶解可能な溶媒等の情報など
(3)注意事項
- 納期
(1)速報納期
(2)注意事項
- その他の留意点
注意点
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