[Raman]ラマン分光法の
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特徴
Raman(ラマン分光法)は、入射光と分子との相互作用の結果、入射光の振動数が変化するという光散乱現象(ラマン効果)を利用し、分子中の構造についての情報を得る手法です。
- 試料の分子構造や結晶構造に関する情報を得ることが可能
- レーザー光を用いることにより、FT-IRよりも微小領域の測定に対応可能(ビーム径約1μm)
適用例
- 異物の定性分析
- カーボン膜の構造状態評価
- Si酸化膜の構造状態評価
- Siの歪み、結晶性評価
- 樹脂の硬化度評価
- 化合物半導体の結晶性評価
原理
励起光ν0に対して振動エネルギーに対応する波数νの異なった光が散乱される現象がラマン散乱です。
ラマン分光法では入射光と異なる波数νで放出されるストークスラマン光を検出してスペクトルを得ることで、分析試料に含まれる原子団の振動モードを同定し、結合状態に関する情報を得ることができます。
装置構成
- 顕微測定対応ビーム径:約1μm (対物レンズ×100)
- 励起波長 :785nm, 632.8nm, 532nm, 457nm
データ例
ラマンスペクトル例
それぞれのピークは物質中の各原子団(基)の振動モードに対応した位置(波数)に現れます。
ライブラリ検索例
ピークのパターンをライブラリのスペクトル(標準スペクトル)と比較することで、物質の同定が可能です。
データ形式
仕様
搬入可能試料サイズ |
200mm×300mm×15mm程度 |
測定可能領域 |
150mm×150mm×15mm程度 |
測定領域 |
約1μm Φ(対物レンズ×100) |
倍率(対物レンズ) |
×10,×50,×100 |
必要情報
- 目的/測定内容
- 試料情報
(1)数量、予備試料の有無など
(2)構造、形状、層構造、膜厚、パターンの有無、予想される物質など
(3)注意事項
- 納期
(1)速報納期
(2)注意事項
- その他の留意点
注意点
- 測定時にレーザーを照射するため、熱による損傷の可能性があります。
- 材質によっては、強い蛍光が発生し、ラマンピークの取得が不可能な場合もあります。
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