SAXS:Small Angle X-ray Scattering
[SAXS]X線小角散乱法の
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特徴
SAXSは、X線を物質に照射して散乱したX線のうち、2θ<10°以下の低角領域に現れるものを測定し、物質の構造を評価する分析手法です。通常、数nm~数十nm程度の大きさの構造を評価できます。
- ナノスケールでの周期構造・配向性の評価が可能
- 微粒子や材料中の空孔分布を評価することが可能
- タンパク質など生体材料の評価が可能
- サンプルを加熱して評価することが可能
適用例
- 高分子材料の結晶性・配向性評価
- 液晶試料の高次構造・ミクロ相分離構造解析
- ポリスチレンナノ粒子の粒径解析
- 高分子のドメインサイズ評価
原理
周期構造による散乱
周期構造による散乱では、(1)のようなプロファイルが得られます。構造単位の周期性がピークとして現れます。低角領域の散乱X線を見ることで、数nm~数十nm程度の分子レベルの周期構造まで測定することができます。
粒子内部における散乱
粒子内部における散乱では、(2)のようなプロファイルが得られます。プロファイルの傾きは粒子(空孔)の大きさを反映しており、形状は粒子の形状や粒径分布を反映します。
広角に散乱されたX線⇒Åオーダーの結晶の面間隔・歪み・配向性を評価
低角に散乱されたX線⇒ナノオーダーの分子の周期性・配向性を評価
データ例
配向性評価: PTFEテープの延伸による配向性評価
構造評価: 乳化剤の液晶構造評価
データ形式
仕様
搬入可能試料サイズ |
5mm×5mm~10mm×30mm 程度まで、厚み10mm 以下 |
測定領域 |
1mmφ程度(光学系による) |
試料必要量 |
粉体の場合0.5g 程度、液体の場合0.5mL程度 |
測定可能な周期長および粒径 |
1nm ~ 90nm 程度(測定方法・光学系による) |
必要情報
- 分析目的
- 試料数・形状・組成・切断可否・予備試料の有無
- 試料構造・試料の厚さ
- 試料到着日
- ご希望納期
注意点
- 空孔測定の場合は空孔が無い参照サンプルをご準備ください。
- 溶液試料の場合は溶媒を参照サンプルとしてご準備ください。
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