[FIB]集束イオンビーム加工を適用した
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特徴
FIBは、数nm~数百nm径に集束したイオンビームのことで、試料表面を走査させることにより、特定領域を削ったり(スパッタ)、特定領域に炭素(C)・タングステン(W)・プラチナ(Pt)等を成膜することが可能です。また、イオンビームを試料に照射して発生した二次電子を検出するSIM像により、試料の加工形状を認識できます。
- 微小領域(数nm~数十μm)のエッチングによる任意形状加工が可能
(通常加工サイズ:~20μm程度)
- SEM・SEM-STEM・TEM像観察用試料作製(特定箇所の断面出しが可能)
- 微細パターン(数μm~数十μm)のデポジション薄膜形成が可能(C・W・Ptの成膜)
- 高分解能(加速電圧30kV:4nm)でのSIM(Scanning Ion Microscope)像観察が可能
- SIM像で金属結晶粒(Al, Cu等)の観察が可能
適用例
- SEM・SEM-STEM・TEM像観察用試料作製(特定箇所の断面および平面加工が可能)
- 配線加工(短絡・断線)
- SEM像及びSIM像のSlice&View測定
- 座標を用いたリンケージによる場所特定
- SIM像観察
原理
微細イオンビームによる試料加工
Gaイオンを試料表面に照射すると、Gaと共に試料表面を構成している原子や分子が真空中にはじき出されます。このスパッタリング現象を応用したエッチングにより、サブミクロンの精度で平滑な断面を作製したり、穴を開けたりすることができます。
原料ガス供給による立体構造形成
原料ガスを試料表面に吹き付けて吸着させ、集束イオンビームを目的の領域に照射すると、照射された部分だけが化学変化を起こし、この領域にデポジション薄膜が形成されます。
二次電子検出器による観察
サブミクロンオーダーに絞られた集束イオンビームで試料表面を走査し、このとき表面から放出される二次電子を検出してディスプレイ上に画像としてとらえます。これを走査イオン顕微鏡像(SIM像)といいます。
データ例
穴あけ加工と薄膜成膜
TEM試料作製(周辺加工、μサンプリング、特定箇所の薄膜化)
データ形式
SIM像の場合
仕様
搬入可能試料サイズ |
最大300mmφウエハ、30mmφ×高さ20mmなど(装置によって異なる) |
加工領域 |
5~40μm程度(通常20μm程度) |
分解能 |
4nm (加速電圧30kV時) |
加速電圧 |
1~40kV |
SIM像倍率 |
通常約100~数万倍(ディスプレイ上) |
必要情報
- 目的/測定内容
- 試料情報
(1)数量、予備試料の有無など
(2)形状・層構造・膜厚・最表面の情報・加工または観察箇所・試料破壊(割断等)の可否など
(3)注意事項
- 納期
(1)速報納期
(2)注意事項
- その他の留意点
注意点
試料サイズについてはご相談ください。
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