SIMSによるSiC中ドーパント元素の深さ方向分析2(C0298)
目的に応じた分析条件で測定します
概要
市販品SiCパワーMOS FETのドーパント元素であるN,Al,Pの深さ方向濃度分布を複数の分析モードで評価した事例を紹介します。
分析目的によってはそれぞれの元素を最適な条件で別々に測定せず、複数の元素を同時に測定することが可能です。多元素同時測定した場合と、それぞれの元素に着目した条件で測定した場合の事例を示します。
データ
図1にSiC中におけるN,Al,Pを同時に取得した条件(a)、Nの感度を重視した条件(b)、Alの感度を重視した条件(c)にてSIMS測定を行った結果を示します。
(a)ではN,Al,Pの分布を同時に評価し、素子全体のドーパントの分布を把握できます。
(b)では測定元素をNに限定することで高感度に検出することができるため、(a)よりも低濃度のレベルまで感度良く評価することが可能です。
(c)はAlをより高感度に検出することができる条件で取得したプロファイルです。(a)より感度が劣りますがPを同時に取得することが可能です。
分析目的に合わせて最適な分析モードをご提案致しますのでお気軽にご相談ください。
MST技術資料No. | C0298 |
掲載日 | 2013/05/02 |
測定法・加工法 | [SIMS]二次イオン質量分析法
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製品分野 | パワーデバイス
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分析目的 | 微量濃度評価 製品調査
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