SIMS分析データの再現性(B0301)
再現性の高い不純物量評価が可能です
概要
半導体デバイスの製造において、ドーパント等の不純物の制御は重要な工程となります。
イオン注入に着目した場合、僅かな差が品質や性能に影響を及ぼすため、正確な制御が必要となります。
SIMS分析の高い再現性は、それらの開発・維持管理に最適です。
Si中P注入試料のSIMS分析結果
Pを加速80keV,4E14(atoms/cm2)でSi基板にイオン注入した試料を、日を変えて四重極型SIMS(一次イオン種:Cs+ )で測定し、得られたプロファイルから面密度を算出しました。
図1に集計期間中における面密度のばらつきを示します。同一試料の繰り返し測定で得られる定量値の相対標準偏差は約2%と良好な測定再現性で評価出来ます。
図2に面密度の計算範囲と図1でσから外れたプロファイル(A,C)と平均値に近かったプロファイル(B) の重ね合わせを示します。平均値に近かったプロファイル(B) と比較して、σから外れていてもピーク濃度や深さのずれはわずかでした。