低温PL・SIMS分析によるSi基板に含まれる格子間型炭素の評価(C0481)
Si基板に含まれる微量な炭素の確認が可能です
概要
Siにイオンや電子線等を照射すると、Siに僅かに含まれる「格子置換型炭素」の一部が「格子間型炭素」に変化します。この格子間型炭素がデバイスの電気特性に影響を与えているとされています。
格子間型炭素に関連する挙動は低温PL分析で非常に感度良く観測することが可能であり、SIMS分析の下限以下の微量な炭素についての知見を得ることが可能です。
本資料では、イオン注入を行ったSi基板について低温PL分析とSIMS分析を行い確認した例を示します。
データ
低温PL分析結果
SIMS分析結果
表1 各試料の炭素・酸素濃度(atoms/cm3)
- ※1 炭素濃度の検出下限は約5.0E+14(atoms/cm3)以下
- ※2 本サンプルの酸素濃度は検出下限以下
低温PL分析では格子間型炭素に関連するピーク(G-line)が確認されました。
低温PL分析では、Si基板に含まれる非常に微量な炭素の量(SIMS分析の検出下限以下)に関する知見を得ることが可能です。※定量は不可となります。
酸素濃度や試料の処理状況(特に試料への加熱有無)等によってピークの検出状況が大幅に変動するため、可否についてはお気軽にご相談ください。