量子化学計算による有機分子のRamanスペクトルシミュレーション(C0634)
振動スペクトルシミュレーションによって分子構造の情報が得られます
MST技術資料No. | C0634 |
掲載日 | 2020/10/22 |
測定法・加工法 | [Raman]ラマン分光法 計算科学・データ解析
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製品分野 | 医薬品 化粧品
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分析目的 | 化学結合状態評価 構造評価
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概要
オイゲノール(eugenol)は香料、殺菌剤や麻酔薬などの医薬品に用いられます。その構造異性体であるイソオイゲノール(isoeugenol)はバニリンの工業的生産や香料の調合剤に用いられます。本資料ではオイゲノールとイソオイゲノールを対象として、量子化学計算によってRamanスペクトルシミュレーションを行った事例を紹介します。今回のようなシミュレーション結果を実測データと比較することで構造情報が得られ、構造異性体の識別も可能です。また、その構造の安定性や電子状態も議論することができます。
データ
■シミュレーションで得られたRamanスペクトル
✔ 振動スペクトルの実測データとシミュレーション結果の比較から構造情報が得られます。
また、構造異性体の識別も可能です。
✔ 同定した分子構造の安定性や電荷分布、分極、分子軌道エネルギーなどの情報も得られます。
✔ データベースに無い新規材料分子に対しても、候補構造からシミュレーションを行えます。