量子化学計算によるイオン液体の熱分解反応の解析(C0661)
シミュレーションから得た活性化エネルギー値より反応性が評価できます
概要
イオン液体は電気化学デバイスの電解質、化学合成における溶媒など、様々な用途において揮発性有機溶媒に代わる環境に優しい溶媒として注目されています。イオン液体は高温下で長時間使用されることが多いため、熱分解などの反応性を知ることは不可欠です。本資料では量子化学計算によりイオン液体の熱分解反応の起こりやすさを評価した事例を紹介します。このような計算により実験せずに反応性を予測できるだけでなく、実験だけでは分からない反応メカニズムを含めた考察が可能です。
データ
■[bmim+][PF6-]の2種の熱分解反応メカニズムの比較 ※ [bmim+] :1-butyl-3-methylimidazolium

■4種類のイオン液体の熱分解の反応性比較

[1] M.C. Kroon, W. Buijs, C.J. Peters, G.J. Witkamp, ThermochimicaActa465 (2007) 40-47.
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MST技術資料No. | C0661 |
掲載日 | 2021/09/23 |
測定法・加工法 | 計算科学・AI・データ解析
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製品分野 | 電子部品 太陽電池 二次電池 燃料電池
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分析目的 | 化学結合状態評価 構造評価 熱物性評価
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