コロナ荷電化粒子検出器(CAD)の特徴と原理(B0259)
HPLC:高速液体クロマトグラフ法
概要
コロナ荷電化粒子検出器(CAD)は、HPLCで分離後の成分をネブライザーで噴霧した後、脱溶媒してから検出を行います。そのため、揮発性物質は検出できませんが、それ以外は全て検出対象になります。CADでは粒子に電荷を与え、その電荷量を測定することから、成分量に応じた面積値が得られます。UV検出器であれば、同じ濃度でも成分によって面積値が大きく変わりますが、CADでは面積値の差は10%程度です。本資料では、カテキン類標準液の分析結果をCADとUV検出器で比較した例を紹介します。
図1. CADの原理
分析例
コロナ荷電化粒子検出器(CAD)
同じ濃度であれば、異なる成分でも面積値はほぼ一定
UV検出器(280 nm)
同じ濃度でも、成分によって面積値が大きく変わる
図3. EGCG
(エピガロカテキンガレート)の構造
表1. 各成分の相対面積値(単位:%)
|
EGC |
C |
EC |
EGCG |
ECG |
合計 |
コロナ荷電化粒子検出器 |
18.4 |
20.1 |
21.4 |
19.6 |
20.5 |
100 |
UV検出器(280 nm) |
3.8 |
14.9 |
16.3 |
28.0 |
37.1 |
100 |