光ファイバーのコアとクラッドの定性評価(C0685)
TOF-SIMSにより光ファイバーの材料の定性・分布評価が可能です
概要
光ファイバーは屈折率の高いコアの周りを屈折率の低いクラッド層で覆う構造をしています。屈折率の違いにより、境界で光を全反射し伝達します。そのため、それらの材料の選択、不純物の有無、密着性、被覆状態、付着物などを分析することが重要となります。光ファイバーは、大きく分けてプラスチック製、石英製の2つがあります。本資料では、TOF-SIMSでプラスチック製光ファイバーの断面を分析することにより、コアおよびクラッドの材料を同定した事例を紹介します。
分析結果 試料:プラスチック製光ファイバー
サンプルメイク
光ファイバーの断面を作成し、TOF-SIMSで緑色枠箇所を分析しました(図1)。
データ マススペクトル
コアとクラッドのマススペクトルを抽出し、標準試料と比較を行いました。
結果
試料と標準試料のマススペクトルの比較により、コアはPMMA(Poly Methyl Methacrylate)、クラッドはPVDF(Polyvinylidene difluoride)と推定されました。