TOF-SIMSによるSiウエハの保管状態による表面汚染評価(C0120)
フッ酸処理で酸化膜を除去したSiウエハの汚染・酸化の評価
概要
試料搬送時の汚染及び酸化の影響についての知見は、検出深さがnmオーダーの表面分析において重要です。そこで、保管方法の違いによる汚染・酸化の影響をSiウエハにおいて検討致しました。
薬包紙・アルミホイル保管では、一般的に見られる二次汚染による有機物のピークは弱い傾向が見られます。試料保管・搬送時にアルミホイルのつや無し面で包んで保管すると、他の保管方法に比べて汚染、酸化を抑制することができます。
データ
試料前処理及び保管方法
自然酸化膜付のSiウエハに希フッ酸処理を行い、純水洗浄した後、右に示した容器内で1週間保管し、TOF-SIMS分析を行いました。
保管に用いた容器
汚染種の定性結果:一般的な二次汚染の有機物についての比較
※非検出のピーク「-」、最も弱いピーク(△)のカウント数と比較し、2倍以下「△」、2倍以上「○」、10倍以上「◎」で表記。