SIMSによるSiC中ドーパント元素の深さ方向分析1(C0247)
SiC中B,Al,N,P,Asについて、高感度で深さ方向分布の評価が可能
概要
SiCはその物性からパワーデバイス材料として用いられていますが、Siとは異なりイオン注入後の熱処理によるドーパントの拡散が困難なため、多段イオン注入により深さ方向への分布を制御する必要があります。SIMS分析は高感度(ppm以下)で深さ方向の不純物濃度を評価することができるため、SiC中のドーパント元素の分布評価に適しています。また、軽元素(H,C,O,Fなど)の分布についても評価可能です。評価したい元素などお問い合わせください。
データ
市販のSiCパワーMOSFET(図1)のゲートパッド部下のSiC中にてドーパント元素の深さ方向濃度分布をSIMS分析を用いて調査しました。
結果、この領域ではドーパント元素としてAlが検出され、B,N,P,Asはバックグラウンドレベル以下であることを確認しました。