CIGS薄膜の組成分布分析(C0236)
薄膜の組成定量、面内分布、深さ方向分布の評価が可能
概要
CIGS薄膜太陽電池の高性能化を目指した開発において、光吸収層の成膜プロセスの条件最適化が必要とされており、CIGS組成の組成分布の制御が重要になっています。
成膜したCIGS薄膜の組成について、ICP-MSで高精度に定量した事例、SIMSで深さ方向に濃度分布を評価した事例、およびXRFにて基板面内の濃度分布を評価した事例を紹介します。
データ
図1 CIGS太陽電池と組成評価手法
図2 サンプルの概略
組成評価(表1 ICP-MS結果)
※1:ウェハ中心部のICP-MSによる定量結果
※2:スパッタターゲットの設計値
定量値の不確かさ・・・定量値に対して±5%程度です。
サンプル量・・・成膜後の薄膜サンプルでは、5mm□程度から分析ができます。
深さ方向分布調査(表2 SIMSプロファイル)
本サンプルは、深さ方向に均一な組成分布でした。
SIMSを用いて深さ組成分布の評価ができます。
面内分布評価(表3 XRFプロファイル)
基板面内の膜組成は均一ですが、基板端では付着量(膜厚)が増加しました。
XRFを用いて膜平均組成および付着量の面内分布の評価ができます。