部品表面のシミ・水はじきの原因調査(C0098)
切断できない大きな部品でも表面汚染を適切にサンプリングして測定
概要
Al材表面に水はじきのよいシミがあることがわかりました。そのシミ部をテープに付着(転写)させ、TOF-SIMSで分析を行いました。
「シミ部を転写させたテープ表面」からは、「Al材表面のシミ部」と同じフラグメントが検出されており、シミの原因物質がテープに転写されているものと考えられます。このように、原因物質をテープに転写させて採取するこの方法は、切断ができない部品に有効です。
データ
注意点
- シミ部の付着物がテープと同じ成分(PDMS)の場合、付着物の知見が得られません。
- 部品自体の腐食等による変質の場合、テープに付着しない可能性があります。
- 工程内で使用した物質を標準試料として測定することで、シミ部の物質特定に有効な情報が得られる可能性があります。