成膜成分のウエハ裏面への回り込み評価(C0230)
ベベル部近傍にて金属成分の定量的な評価が可能
概要
半導体デバイス製造において、歩留まり向上の観点からウエハ裏面に残留する金属を除去することが求められており、金属成分の残留量を定量的に把握することが重要です。
ベベル部から500umの範囲で裏面に残留する金属濃度分布を調査するため、TOF-SIMSを用いて評価を行いました。TOF-SIMSはベベル部近傍のみの金属成分を検出する空間分解能を有しており、濃度既知の標準試料を用いることで濃度を定量的に算出することが可能です。
データ
試料概略
分析結果
ウエハ表面に成膜したシード層・電極成分であるCu・Crの裏面への分布(図3)、濃度分布(図4)から、ベベル部近傍で1E12atoms/cm2台の回り込みがみられ、ウエハ端から500um内側において1E10atoms/cm2台となっていることが確認されました。
- 注1:イメージはカウントデータを表示しております。
元素・フラグメントにより感度係数が異なるため、濃度に対応しておりません。 - 注2:文献値での算出結果となります。