リチウムイオン二次電池負極の充放電サイクル試験後の劣化評価(C0194)
電池セルの作製から充放電サイクル試験から解体、劣化成分量の調査まで
概要
二次電池の劣化のメカニズムを調べる際に、電極表面の付着物を解析することが重要となっています。MSTではサンプルを雰囲気制御下でTOF-SIMS測定を行いますので、電極最表面の化学状態を大気暴露による変質無く評価することが可能です。また、充放電サイクル試験から電極表面の測定まで一貫して行うことで、充放電の状態と電極表面の付着物の状態の相関を調べることができます。
データ
充放電サイクルごとに容量の減少が認められたコインセルをAr雰囲気のグローブボックス内で解体し、グラファイト電極表面のTOF-SIMS測定を行いました。結果、充放電の回数と共にグラファイト電極表面において炭酸リチウムおよび有機酸チリウムが増加していることが確認されました。