STEM,EBSDと像シミュレーションを併用した多結晶体の結晶構造解析(C0557)
像シミュレーションを併用した結晶形の評価
概要
高分解能HAADF-STEM像は、結晶の原子配列を反映した画像であることから、種々の結晶方位に対応したSTEM像をシミュレーションすることにより、多結晶体中の結晶粒間の相対方位や観察像の正確な理解に役立ちます。
本資料では、多結晶体であるネオジム磁石中の結晶粒について、EBSD法で得た結晶方位の情報からSTEM像をシミュレーションし、実際の高分解能HAADF-STEM像と比較した事例を紹介します。
データ
多結晶ネオジム磁石の結晶構造解析
(Nd,Pr)2Fe14Bの結晶構造※
EBSD方位マップ
- 黄線の断面を矢印の方向から観察。
EBSDの結果より、入射方位は
- 結晶A:[100]方向
- 結晶B:[100]方向から
鉛直方向に25°
水平方向に15°傾斜
※VESTA(https://jp-minerals.org/vesta/jp/)を利用