液中AFMによるマイカ基板表面の水和構造観察(C0630)
固液界面の構造評価が可能です
概要
固液界面は物質同士が反応する場であり、吸着や結合等の現象が起こります。また、界面近傍では溶媒和構造を形成している場合があることが知られています。そのため、固液界面の状態を把握することは物理吸着過程、及び化学反応プロセス解明の手掛かりとなります。
今回はマイカ基板上に水分子が水素結合等により形成した水和層を、溶液中でのAFM観察により直接観察した事例をご紹介いたします。探針-水和層間の相互作用を探針振動の位相信号の変化として捉えます。相互作用の強さと水分子の密度の相関から、水和層の立体構造について考察します。
データ
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⇒位相変化量より
各水和層の水分子の密度は
3rd<2nd ≦ 1st と考えられる
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図1. マイカ基板表面のAFM原子像(X-Y平面)/ 水和構造の位相像(X-Z平面)
Point
✔液中AFM分析では固液界面の水和(溶媒和) 構造の有無や積層数の評価が可能
✔溶媒種、基板種(親疎水性)を変えた評価も可能
MST技術資料No. | C0630 |
掲載日 | 2020/10/08 |
測定法・加工法 | [AFM]原子間力顕微鏡法
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製品分野 | 製造装置・部品 バイオテクノロジ
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分析目的 | 形状評価 構造評価
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