XRD・EBSDによるGaN結晶成長の評価(C0384)
断面マッピングにより、GaNの結晶成長の様子を評価可能
概要
窒化ガリウムGaNは、熱伝導率が大きい点や高耐圧といった特性のため、LEDやパワーデバイスなどの材料として用いられます。それら製品の製造工程では、デバイス特性に影響を与える結晶欠陥の無い、高品質なGaN結晶の作製が求められます。
本資料では、c面上に形成したGaN基板(c-GaN基板)上に、c-GaN結晶を高速気相成長させたサンプルの結晶状態を評価した事例をご紹介します。
データ
c-GaN基板上にc-GaN結晶を高速気相成長させた際、表面に荒れが見られたサンプルのXRD分析を行いました。c面(0002)(0004)以外のピークが確認され、完全にエピ成長している訳ではなく、多結晶状態になっていることが確認できました(図2)。
さらに詳細な結晶情報を調べるため、EBSDによる断面マッピングを行いました(図3)。その結果、異常成長の起点の特定と、結晶の面方位を特定することができました。
図1 高速気相成長後のサンプルの表面SEM写真
図2 XRD分析結果
図3 EBSD断面マッピング結果
サンプルご提供:大阪大学 森研究室