SEM装置での歪み評価(B0098)
EBSD:電子後方散乱回折法
概要
TEM(NBD:Nano Beam Diffraction)のような薄片化加工を行うことなく、バルク状態での測定が可能です。
SEM特有の高い空間分解能を持ち、比較的高い歪み感度を持っています。
また、局所的な格子歪みをテンソルデータとして検出できる可能性があります。*
EBSD歪み測定の原理
歪み測定各手法との比較
※)引用:鈴木清一, David J. Dingley:"EBSDパターンを用いた格子歪みの精密測定", 顕微鏡Vol.42, No.2
データ例
SOI基板の断面歪み解析結果:ラマン測定との比較
SOI基板の断面歪み解析結果:3方向での歪み解析データの比較
※x2方向(試料傾斜方向)ではビームが広がるため、信頼性が低くなります。
仕様
- 測定実績:Si, GaN, InP等
- 測定可能領域:1μm~数十μm(ライン分析)
- 分解能:数十nm~
注意点
- 分析の際、凹凸の影響を大きく受けます。
- 測定ライン中、もしくはその延長線上から参照パターンを取得する必要があります。
MST技術資料No. | B0098 |
掲載日 | 2010/01/01 |
測定法・加工法 | [EBSD]電子後方散乱回折法
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製品分野 | LSI・メモリ 電子部品 太陽電池
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分析目的 | 構造評価 応力・歪み評価
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