ABF-STEM観察によるGaNの極性評価(C0409)
Csコレクタ付STEMにより原子レベルでの観察が可能です
概要
パワーデバイス・光デバイスとして実用化されているGaNは六方晶ウルツ鉱構造をとり、c軸方向に結晶学的な非対称性(Ga極性とN極性)が存在します。Ga極性とN極性ではエピタキシャル膜の成長プロセスが異なるほか、結晶の表面物性・化学反応性も異なります。
本資料では、GaNの極性を環状明視野(ABF)-STEM観察により評価しました。その結果、Gaサイト・Nサイトの位置を特定することができ、視覚的にGa極性、N極性の様子を明らかにすることができました。
データ
GaNは六方晶ウルツ鉱構造をとり、c軸方向にGa極性とN極性が存在します(図1)。
HAADF-STEMおよびABF-STEMによるGaNの観察結果(図2,3)。
Gaサイト・Nサイトの位置特定ができました。