有機EL素子の電極/有機層界面の状態評価(C0094)
不活性ガス雰囲気下で前処理からXPS測定まで行います
概要
バッファー層/Alq3界面を物理的に剥離(ピーリング)し、剥離面(バッファー層側)のXPS分析を行いました。不活性ガス雰囲気下でピーリングすることで化学構造を破壊せずに界面を露出でき、さらに不活性ガス雰囲気を保ったままXPS装置に搬入することで剥離後の変質(酸化・吸湿など)を抑えました。バッファー層の主成分はLiFで、その一部が酸化している可能性が示唆されました。雰囲気を制御することで、成膜方法・処理方法・有機層の違い等によるAl, Li等金属元素の酸化状態を評価することが可能です。
データ
不活性ガス雰囲気下でピーリングを行ったAl電極/バッファー層/Alq3界面のXPS分析結果