XPSによるSn表面の状態評価(C0603)
価数別(2価,4価)の割合を算出することが可能です
概要
スズメッキ、はんだ等、Sn(錫)は多くの電子部品に使用されています。
Sn表面のXPS分析では、通常評価に用いる3d軌道による定量・状態分析と併せ、4d軌道を用いることで酸化数(2価Sn2+(SnO)、4価Sn4+(SnO2))を分離し、割合を算出することが可能です。また、価電子帯をみることで低価数状態(2価Sn2+(SnO))が極僅かな場合でも敏感に検知することができます。
本資料では、はんだ表面について各軌道を用いてSnの評価を行った例を紹介します。
データ
図1 はんだ表面のSn各軌道のスペクトル(ⅰ)3d (ⅱ) 4d (ⅲ)価電子帯
※その他メタルの価数評価に関しては「ケミカルシフトによる金属酸化物の価数評価(B0210)」をご参照ください。
MST技術資料No. | C0603 |
掲載日 | 2020/07/02 |
測定法・加工法 | [XPS]X線光電子分光法
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製品分野 | 電子部品 酸化物半導体
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分析目的 | 化学結合状態評価 その他
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