ガラス試料のTDS分析(C0378)
赤外線が透過する透明な試料でも昇温脱離ガス分析が可能
概要
昇温脱離ガス分析法(TDS)は、試料に赤外線を照射して試料を直接昇温し、発生したガスを温度毎にモニターする質量分析法です。
ガラス基板のような赤外線を吸収できない試料を分析する場合は、試料ステージを透明から黒色のものに変更することで分析が可能となります。黒色ステージが赤外線を吸収して温度が上がり、熱伝導により試料の温度が上がることでガスを発生させます
データ
ITO膜/ガラス基板の試料を分析したデータをご紹介します。
黒色ステージの下に下部熱電対、試料表面に上部熱電対を設置し温度をモニターします。
下部熱電対は直接赤外線を吸収しますが、上部熱電対は黒色ステージからの熱伝導により昇温された試料表面の温度を計測します。
よって一般的に上部熱電対温度は下部熱電対温度よりも低くなります。
適用例
- ガラス基板など透明な試料
- セラミックなど白色試料
- 基板の種類・試料表面の色が異なるなど、試料間で赤外線吸収率に差異がある場合
MST技術資料No. | C0378 |
掲載日 | 2016/12/01 |
測定法・加工法 | [TDS]昇温脱離ガス分析法
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製品分野 | ディスプレイ
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分析目的 | 微量濃度評価 その他
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