TDSによる温度保持中の脱ガス評価(C0530)
温度保持中の脱ガス強度の変化を調査できます
概要
TDSは高真空中で試料を昇温、または温度を一定に保持した状態で、脱離するガスをリアルタイムに検出する手法です。
Si基板上SiN膜について350℃で温度を保持し、H2の脱離量を調査した例を示します。
単純昇温では500℃付近に脱ガスピークが確認されましたが、350℃で温度保持中はH2の検出強度は低下し、再昇温時に脱ガスピークが確認されました。
データ
TDSでは、着目のガスが、①何℃で脱離するか、②温度保持中も脱離するか、③一定温度で何時間保持すれば脱ガス強度が低下するか、について知見を得ることができます。
図1 SiN膜のH2脱離の評価
測定条件
- 昇温速度:60℃/min
- 保持条件:350℃ 60min
表1 H2の定量値算出結果(1cm2あたり)
昇温条件 |
H2の分子数(個) |
単純昇温 |
5.6E+16 |
温度保持 |
5.8E+16 |
H2の定量値は、単純昇温と温度保持でほぼ同量となりました。
MST技術資料No. | C0530 |
掲載日 | 2018/08/23 |
測定法・加工法 | [TDS]昇温脱離ガス分析法
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製品分野 | LSI・メモリ パワーデバイス 製造装置・部品
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分析目的 | 微量濃度評価 その他
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