XPSによる結合状態マッピング(C0592)
mmオーダーで試料表面の汚染、表面処理等の分布評価が可能です
概要
本資料では、XPSを用いた結合状態マッピングにより、有機汚染を評価した例をご紹介します。こちらの
結合状態マッピングは、着目元素のXPSスペクトルを面内で数百点取得し、特定の結合状態に対応する
エネルギー位置のピーク強度の分布を描画することで得られます。着目エリアの大きさに応じて、1mm
~20mm□程度の任意サイズを評価領域として設定可能で、特にmmオーダーの汚染、変色、表面処理
等の評価に適しています。元素に関しては、炭素以外にも金属やSiについて同様の評価が可能です。
サンプル概要
アクリル平板の表面に油性ペンで描線し、有機物(ペン顔
料)を付着させた疑似有機汚染サンプルを作製しました。
右の写真□の領域において、縦15点×横30点の計450点
でC1sスペクトルを取得し、マッピング評価を実施しました。
(X線ビーム径:約100μmφ 測定中心の間隔:約400μm)
炭素(C1s)結合状態の評価
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結合状態マッピング
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評価可能な結合状態の例
・樹脂表面のCの状態評価
(C-C,C-H/C-O/CFx 等)
・金属,Si系膜の表面の状態評価
(金属(Si)/酸化物/フッ化物等)
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MST技術資料No. | C0592 |
掲載日 | 2020/06/04 |
測定法・加工法 | [XPS]X線光電子分光法
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製品分野 | 電子部品 製造装置・部品 日用品
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分析目的 | 化学結合状態評価
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