二次電池正極活物質の劣化評価(C0593)
結晶構造から活物質の劣化状態を評価
概要
リチウムイオン二次電池の正極活物質のLiCoO2は充放電時のリチウムのインターカレーションにより結晶の面間隔等が変化します。また過充電や長期サイクル試験により組成や結晶構造が大きく変化して充放電特性の低下が起きることが知られています。今回はXRDやRaman分光法を用いることでそれらを評価した事例を紹介いたします。更にin situ(オペランド)XRD測定を行うことで、各充電状態(SOC:State of Charge)の結晶構造評価も可能です。
データ
XRD
充電時にLiCoO2の構造が大きく変化したために放電容量が低下したと考えられる。
Raman
充放電サイクル試験後
に正極活物質のLiCoO2
の一部がCo3O4に変化
したことが確認された。