FT-IRによるUV硬化樹脂の硬化度評価(C0571)
官能基の変化を捉えることでUV硬化樹脂の硬化度を評価可能です
概要
耐薬品性や電気絶縁性などに優れている樹脂は、様々な電子部品の絶縁体、コーティング剤、接着剤として利用されています。FT-IR分析は、樹脂の硬化度等の不良原因を調査することが可能で、製品開発に有効です。
一例として、UV硬化樹脂(紫外線硬化樹脂)の硬化度を評価した事例をご紹介します。
接着剤における紫外線照射時間の検討や、製品に剥離が発生した際の硬化状態の評価に有効です。
データ
硬化反応はC=C結合が開裂することにより
進みますが、芳香環は硬化反応に寄与せ
ず変化しません。
つまり、C=C結合由来のピーク(1637cm-1)
の強度は硬化と共に小さくなりますが、芳
香環由来のピーク(1597cm-1)の強度は変
化しないため、2本のピークの強度比から
UV硬化樹脂の硬化度を評価することが可
能です。
|
|
エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂の事例もございます。C0561、C0570もご覧ください。
C0570「FT-IRによるポリイミド樹脂の硬化度評価」の分析事例はこちらからご覧ください。
C0561「FT-IRによるエポキシ樹脂の硬化度評価」の分析事例はこちらからご覧ください。
MST技術資料No. | C0571 |
掲載日 | 2021/07/09 |
測定法・加工法 | [FT-IR]フーリエ変換赤外分光法
|
製品分野 | 電子部品 日用品
|
分析目的 | 化学結合状態評価 劣化調査・信頼性評価
|